仮想通貨
ビットコイン 94.000ドル超え、史上最高値更新! その背景には何が!
ビットコインはついに94,000ドルを超え、これまでの最高記録を更新しました。この値上がりには、トランプ次期大統領のSNSを運営する会社が、暗号資産(仮想通貨)の取引を行う*「バクト」という会社を買収しようとしているというニュースが影響しています。この買収が、仮想通貨市場にとって好材料とみなされたのです。
19日の取引の終盤で、ビットコインは94,078ドルまで上昇しました。その後、20日のアジアの取引時間では、ビットコインは少し下がり、92,104ドルとなっています。
イギリスの新聞「フィナンシャル・タイムズ」によると、トランプ氏のSNSを運営している「トランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)」は、バクトを全ての株式を交換する形で買収する段階にあると報じられています。このニュースは、ビットコインの価格上昇に大きく関わっているとされています。
さらに、投資会社IGのアナリストであるトニー・シカモア氏は、この報道だけでなく、世界的な資産運用会社であるブラックロックが提供する*ビットコインETF(上場投資信託)のオプション取引がNASDAQ市場で始まったことも、ビットコインの価格を押し上げた要因の一つだと指摘しています。つまり、こうしたニュースが投資家たちにビットコインの将来性への期待を持たせ、結果としてビットコインの価格が上昇したのです。
ビットコインは、世界中のニュースや経済動向に大きく影響される資産です。トランプ氏のSNS会社が仮想通貨取引プラットフォームを買収することで、暗号資産の未来に対して期待が高まり、その結果、ビットコインの価格が上がったと考えられます。また、ビットコインETFが正式に取引を始めたことも、より多くの投資家がビットコインに関心を持ち、その価値を高めることに繋がっているのです。
バクトはどんな会社?
バクト(Bakkt)は、デジタル資産の取引や管理を支援する米国の企業です。主に暗号資産(仮想通貨)やポイント、ギフトカードなどのデジタル資産を一元的に管理・交換できるプラットフォームを提供しています。これにより、ユーザーはさまざまなデジタル資産を効率的に活用することが可能となります。
2024年11月、トランプ次期米大統領のSNS「トゥルース・ソーシャル」を運営するトランプ・メディア・アンド・テクノロジー・グループ(TMTG)が、バクトの買収に向けて交渉を進めていると報じられました。この報道を受け、ビットコインの価格が9万4,000ドルを突破し、史上最高値を更新しました。
バクトは、インターコンチネンタル取引所(ICE)の子会社として設立され、金融機関向けにデジタル資産を活用した新しいプロダクトを提供するインフラストラクチャーを提供しています。
また、個人ユーザー向けには、暗号資産の購入・販売・保管を行うためのプラットフォームを提供し、デジタル資産の利用を促進しています。
これらのサービスを通じて、バクトはデジタル資産のエコシステムを再構築し、コマースを強化することを目指しています。
ビットコインETFとは
ビットコインETFとは、「ビットコインの値段に連動して動く投資信託」のことです。簡単にいうと、ビットコインを持たなくても、ビットコインの値動きによって利益を得られる仕組みです。
ETF(上場投資信託)というのは、株式のように証券取引所で売買できる投資商品です。ビットコインETFを使うと、証券口座を通じて株式のように簡単にビットコインの投資ができるようになります。ビットコインを実際に買うことなく、その値動きを利用して利益を出すことができるため、初心者でも手軽にビットコインに投資できるのが特徴です。
ビットコインETFには「現物ETF」と「先物ETF」の2つの種類がありますが、それぞれの違いを簡単に説明します。
- ビットコイン現物ETF:
- このETFは実際にビットコインそのものに投資します。つまり、このETFは市場からビットコインを直接買って保管します。ETFを買うと、間接的にビットコインを持つことになるので、ビットコインの価格が上がったり下がったりすると、その価格に連動してあなたの投資の価値も変わります。
- ビットコイン先物ETF:
- このETFは、ビットコインの「将来の価格」に基づいて投資するものです。先物取引というのは、あらかじめ「何月何日にいくらでビットコインを売買する」と約束する取引です。ビットコイン先物ETFは、こういった未来の契約に基づいて利益を得る仕組みになっており、ビットコインの直接の所有はしません。
現物ETFは実際のビットコインを保有するため、ビットコインの値動きと同じように動きます。一方、先物ETFは将来のビットコイン価格を予想して取引するので、ビットコインの市場そのものとは少し違った動きをすることがあります。