アメリカの中央銀行である連邦準備制度理事会(FRB)は、まもなく金融政策に関する会合を行います。市場では、金利が今後どうなるか、特に2025年に向けてどのような方針が示されるかに注目が集まっています。そのため、金(ゴールド)の価格は17日火曜日にはあまり動きがありませんでした。

  • 金価格について
    午前6時3分(世界標準時)時点で、現物の金価格は1オンスあたり2,653.43ドルとほぼ変わらずでした。アメリカの金先物価格も1オンス2,671.00ドルで変化はほとんどありません。
  • 専門家の見方
    リライアンス・セキュリティーズ社の上級アナリスト、ジガー・トリヴェディ氏は、「市場はすでにFRBが0.25%の利下げを行うことを予想しています。しかし、2025年の経済見通しやFRBメンバーが示す金利予想(ドットチャート)、そしてパウエルFRB議長の発言次第で、来年前半の金融政策方針がわかるでしょう」と話しています。また、今後金価格が一時的に下がる可能性はあるものの、その下げ局面は金を買うチャンスになるかもしれないとのことです。
  • FRBの会合
    FRBの政策決定を行うFOMCは、今日から今年最後の会合を始め、水曜日に金利をどうするか発表します。投資家たちは、この会合で金利が0.25%下がる確率を95%以上と考えています。ただし、1月にもう一度同じように利下げされる可能性は16%ほどだと予想されています。
  • 他の中央銀行の動き
    日本銀行、イングランド銀行、スウェーデンのリクスバンク、ノルウェー銀行は12月19日に金融政策に関する発表を予定しています。さらに、欧州中央銀行(ECB)は、もしインフレ率が目標の2%に戻るようなら、来年再び利下げを行う可能性があります。
  • 金と金利の関係
    金は利息がつかない資産ですが、金利が低い時代や、経済や国際関係が不安定なときには、その価値が見直されることが多いです。
  • 国際情勢
    アメリカ政府は、北朝鮮とロシアに新たな制裁を発動しました。これは北朝鮮の金融活動や、ロシアへの軍事支援を狙ったものだとされています。こうした国際情勢の変化も金価格に影響を与えることがあります。
  • 今週の経済指標
    さらに今週は、アメリカの経済成長を示すGDPやインフレ(物価上昇)に関する重要なデータが公表されます。これらの指標が、投資家たちの心理や相場の動きに影響を与える可能性があります。
  • その他の貴金属
    銀は1オンスあたり30.47ドルに下がり、プラチナは929.05ドル、パラジウムは944.59ドルとなっています。