GOLD(XAUUSD)の市場は、1日の中で参加するプレイヤー(アジア勢、欧州勢、NY勢)が入れ替わるため、時間帯によって値動きの特性が明確に変化します。
ここでは、上海金仲値を含めた各セッションの特徴と、具体的なトレード戦略を解説します。

1. アジア・セッション(9:00〜14:30)

流動性が欧米時間に比べて低く、レンジ相場を形成しやすい時間帯です。上海市場のオープンと午前仲値を軸にした短期トレードが基本になります。

時間(日本時間) イベント 市場の特性
09:00〜10:00 東京オープン 比較的静かな値動き。当日の「アジア・レンジ」の基準を形成。
10:00 上海市場(午前)オープン 中国の実需買いや投機筋の参入により、10〜15分ほど突発的なボラティリティが発生。
11:15 上海金仲値(午前) SGEの午前ベンチマーク価格決定。基準価格に向けたサヤ寄せが発生しやすい。

具体的な戦略

  • レンジ逆張りスキャルピング(09:00〜10:00)
    前日のNY終値や早朝の高値・安値を上限・下限とした逆張りが機能しやすい時間帯です。オシレーター等を背に利幅を15〜30pips程度に限定した回転トレードが有効です。
  • 10:00オープン初動+11:15仲値サヤ寄せトレード
    10:00直後の初動(特に買い上げ)には逆らわず短期足の押し目を狙います。その後、11:15の仲値決定直後は注文フローが一服し、逆方向へのリトレース(巻き戻し)が発生しやすいため、逆張りのピンポイントエントリーとして機能します。

2. 欧州・プレセッション〜本格化(14:30〜21:00)

アジアのレンジを破壊し、その日の主潮流(メイントレンド)が立ち上がる、最も勝率を高めやすい時間帯です。

時間(日本時間) イベント 市場の特性
14:30 上海市場(午後)オープン 後場開始。機関投資家が再開し、欧州オープンに向けた初動が発生。
15:00 欧州アーリーバード参入 フランクフルト・ロンドンの早出勢が参入。ボラティリティが一段上昇。
15:15 上海金仲値(午後) SGEの午後ベンチマーク決定。中国現物取引の総括的な決済タイミング。
16:00 (冬17:00) ロンドン本格オープン 欧州の全勢力が参入。アジア高値・安値を試す大商い。

具体的な戦略

  • アジアレンジ・ブレイクアウト戦略(14:30〜15:15)
    9:00〜14:30のアジア時間の高値・安値にラインを引き、14:30の上海再開から15:15にかけてブレイクした方向への順張りを狙います。
  • 15:15 仲値通過後の「欧州ダマシ」見極め
    15:15を過ぎてロンドン本格オープンが近づくと、レンジ内に戻る「ダマシ(ストップ狩り)」が多発します。15:15通過後に高値・安値の外側で価格を維持(レジサポ転換)できた場合のみエントリーすると安全です。
  • 16:00 ロンドンオープントレンドフォロー
    16:00以降に明確なトレンドが確定したら、押し目買い・戻り売りを徹底します。このトレンドはNY序盤まで継続する確率が非常に高いです。

3. NYセッション〜ロンドンフィックス(21:30〜24:00以降)

1日で取引量が最大化し、急激なトレンド加速と突発的な乱高下が同居する時間帯です。

時間(日本時間) イベント 市場の特性
21:30 (冬22:30) 米国主要経済指標発表 CPIや雇用統計など。アルゴリズムが瞬間的に数十ドル動かす。
22:30 (冬23:30) NY市場オープン 米国実需・ファンドが参入。ロンドンと重なり出来高がピークに。
23:00 (冬24:00) 金のロンドン・フィキシング LBMAによる現物金の価格決定。大口決済で一方向への強いフローが出やすい。
24:00 (冬25:00) 為替のロンドン・フィキシング 為替の月末取引など。ドル買い/売りにより金が逆相関で急変動。

具体的な戦略

  • 指標発表直後の静観と「セカンド・ウェーブ」狙い
    指標発表直後のスプレッド拡大時は避け、5〜15分足で初動のヒゲを実体で更新してきた方向へ「第2波」として乗るのが堅実です。
  • 23:00 金のロンドンフィックスに向けた追随
    22:30から23:00までは大口フローが一気に流れます。直前のトレンド方向に強い勢いがある場合、23:00ジャストまでポジションを引っ張り、直前に利確して逃げるのが有効です。
  • 24:00 為替フィックス前のポジション整理
    24:00前後はドルのリバランス(為替都合)で金価格が急変します。流動性も低下し始めるため、デイトレードはこの時間までに全決済を終えるのが鉄則です。